スペイン到着後TIE(学生カード)取得方法

長期学生ビザを取得し、無事スペインに入国したら、一カ月以内にしないといけないことがあります。それは、TIE(tarjeta de identidad de extranjero)の申請です!こちら、申請するだけだと思いきや、人気アイドルのコンサートくらい申請の予約が取りにくいんです…。そこで、今回はどうやったらTIEの申請予約が取れるのかを含め、TIEの申請・取得方法を詳しくご説明します!

TIEとは

概念

TIE(Tarjeta de Identidad de Extranjero)は、スペインに中・長期滞在する外国人に発行される外国人用の身分証明カードです。このカードは、スペインで合法的に滞在していることを証明するもので、学生ビザでスペインに90日以上滞在する場合、TIEの取得が法律で義務付けられています

利便性

TIEを持っていることで、スペイン国内での以下の手続きがスムーズに行えます

• 銀行口座の開設
• 契約(賃貸契約、電話プランなど)
• 公共サービスの利用

NIEとTIEの違い

🟠 NIE (Número de Identidad de Extranjero):

NIEはスペインで活動するすべての外国人に発行される番号で、税金や行政手続きで必要ですNIEは通常学生ビザが発行された時点で割り当てられます。ビザラベルの**“NIE”**の欄に番号が記載されています。(例:X1234567Aのような形式)

🟠TIE (Tarjeta de Identidad de Extranjero):

TIEは、NIE番号が記載された実物のカードです。中・長期滞在者が必要とするもので、スペインでの合法滞在を証明します。

つまり、NIE番号はビザ取得と同時に付与されますが、スペイン入国後はこの番号を使ってTIE(カード)を取得する手続きが必要だということです。番号だけでは正式な滞在証明にはなりません。

TIE申請期限

TIEの申請には期限があり、スペイン入国後30日以内に管轄の州内の警察署で申請をする必要があります。30日を大幅に過ぎると、手続きが遅れる理由を求められる場合や罰金のリスクが発生することがあります。

ここで注意すべき点は、TIEのオンライン申請予約は常に枠が埋まっており、予約を取るのが非常に難しいということです。

筆者は1日に何十回サイトにアクセスしても予約が取れず、期限の30日が迫っていたのでかなり焦りました!

予約のコツ・手順

予約のコツ

コツ① 予約スポットが追加される曜日及び時間を知る!

TIE申請を予約する際の最大のコツは、学校や日本人コミュニティ等で、一番予約が取りやすいタイミングについて情報を集めることです

例えば、筆者がバルセロナでTIEの申請をしたときは、「毎週木曜日の15:00」に予約枠が追加されていました。実際筆者もこの情報を知ってから、2回目のトライで同時刻に予約を取ることができました。

予約枠が追加される時間を知った後も、アクセスが集中してサーバーがダウンしたり、予約が取れたと思ったら確認コードが送られて来なかったりと苦戦して、1回目は予約に失敗しました…

予約枠追加日時は州によって異なる場合があり、またバルセロナも2024年11月の情報ですのでいつ変更になるかはわかりません。とにかく自分が知っているコミュニティを駆使して最新の良い情報を集めることをお勧めします!

コツ② 事前に全ての警察署の場所を確認しておく!

TIEの申請が行える場所は、ご自身がお住まいの州内の警察署ならどこでも可能です。一般的に州の中心部や利便性が高い警察署ほど予約が埋まるのも早い傾向にあります。ですので、まずは予約時にリストに上がっている全ての警察署の場所を確認し、自分の家からの距離感をメモしておくと良いです

予約の枠がせっかく空いていても、その場でいちいち警察署の場所を調べていては、あっという間に枠は埋まってしまいます。

筆者は何がなんでも予約を取りたかったので、山を越えて1時間以上かかる警察署を選びました。

コツ③ エージェントを使う

どうしても予約が取れず期限が迫っている場合や煩わしい作業を避けたい場合は、予約代行エージェントを利用するのも一つの手です

「TIE appointment support」等で検索すると、申請予約を代わりに行ってくれるエージェントがいくつか見つかると思います。

筆者のスペイン語クラスの友人も大半が代行エージェントについて知っていたので、ある程度有名な方法のようです。

値段はエージェントによりますが、100€前後が相場のようです。ただし、日本語サポートを選ぶとこれよりかなり値段が上がると思います。もしエージェントを利用する際は、口コミ等をしっかり調べて、信頼がおける所に頼むことが重要でしょう。

予約手順

TIE申請の事前予約は、こちらの政府公式サイトで行います。

もしリンクが開けない時は、「Proceso automático para la solicitud de cita previa」「sede electrónica CITA PREVIA EXTRANJERÍA」で検索してみてください。

スペイン政府のウェブサイトは不明確なリンク変更が行われたり、サイトが一時的に接続不可能な状態になることがよくあるようです。もし上記のリンクが開けなくても、焦らず何度も検索し続けてください(笑)

①リンクが開けたら、まず以下の画面が表示されます。お住まいの州を選択して、「Aceptar」を押してください。

②次の画面では、申請したい警察署オフィスを選択する項目がありますが、何も選択しないで進んでください。そうすることで、後から予約できるオフィスがリスト化されて表示されます。

少しでも予約できる可能性を広げましょう!

手続きを選択する項目では、「POLICÍA-TOMA DE HUELLAS (EXPEDICIÓN DE TARJETA) INICIAL, RENOVACIÓN, DUPLICADO Y LEY 14/2013」を選択してください。

*Toma de huellas は指紋採取という意味です。警察署ではTIE申請のために指紋を採取します。

③次の画面では様々な注意書きが表示され、その中に申請の際に必要な書類も記載されています。これは後ほど確認します。

Screenshot

④下にスクロールしていき、「Presentación sin Cl@ve」を選択します。

Screenshot

Cl@veとは

Cl@ve(クラーベ)は、スペイン政府が提供するオンライン手続き用の電子認証システムです。行政サービスを利用する際、オンラインで安全に個人を確認するために使われます。Cl@veに登録すると、スペインの公共機関が提供するサービス(税務、社会保険など)を簡単にオンラインで利用できるようになります。

ただし、TIEが発行されないとCl@veには登録できないので、ここでは「sin cl@ve(cl@veなし)」を選択してください。

⑤ご自身のNIE(パスポートに貼られたビザに小さく記載されています)、お名前国籍(JAPÓN)を入力してください。

⑥「Solicitar Cita」を選択してください。

※大体この後表示されるのが、「En este momento no hay citas disponibles. En breve, la Oficina pondrá a su disposición nuevas citas. (現時点では予約枠はありません。オフィスはまもなく新しい予約枠を設けます。)」という文章です。

もうこの画面見たくない…

予約を勝ち取るためには、先ほど記述したように予約枠が追加される日時をリサーチし、その時間ぴったりに「Solicitar Cita」のボタンを押すことが重要です。

⑦予約枠が空いている場合、その時点で予約が可能な警察署のリストが表示されます。その中から警察署を1つ選択し、日時を選び、電話番号を入力し、SMS認証を行ってください。

筆者も必死だったのでこの画面はスクリーンショットができていません。すみません😞でも、特別複雑な入力項目はありませんでした!

警察署は中心部から離れている場所の方が人気が少ないので、確実に予約が取れるかもしれません。

⑧最後にこの画面が表示されれば、晴れて予約が確定されたということです!念のためスクリーンショットを撮り、予約確認のメールが届いているかどうかも確認してください。

もしなかなかページがアップロードされなかったり、サーバーがダウンしたりしても、諦めずにトライし続けてくださいね!いつかきっと予約は取れます!

必要書類

申請時に一般的に必要なものは以下の通りです。

順に確認していきましょう!

・予約証明書

先ほどの政府ホームページから予約確認のページを表示し、印刷しておいてください。

先ほどと同じように情報を入力していき、次の画面で「Consultar Citas Confirmadas」を選択します。

次に、ご自身のNIEと予約確定時に表示された予約番号を入力すれば、予約証明書が表示されます。

• 申請書(EX-17フォーム)

申請書はこちらからダウンロードできます。ダウンロードできない場合は、「forma de solicidad EX17」と検索してみてください。

両親の名前を書く欄もあって面白いと思いました


• パスポートの原本とコピー

パスポートの原本とコピーを用意してください。

• ビザのコピー

パスポートに貼られているビザのコピーを用意してください。

コピーや印刷をしたい時は、Googleマップで「copisteria」と調べれば印刷屋さんを簡単に見つけられますよ!大抵その場で書類を添付したメールを送って印刷してもらう方法です。

• TASA(手数料)支払い済み証明書(TASA 790コード012)

当日警察署で申請をする前に、事前に手数料を払っておかなければなりません。

まずは、こちらのサイトにアクセスして情報を入力します。サイトが開けない場合は、「Tasa modelo 790 Código 012」と検索してみてください。

すでにスペインで銀行口座を開設している場合はカード払いも可能ですが、開設していない場合は「En efectivo(現金払い)」を選択します。

次のページで表示された支払いコードを印刷して、銀行またはATMで支払いを済ませます。

支払い方法:
BBVAのATMで現金で支払うのが1番確実です。
BBVAのATMにご自身が持っているクレジットカード(どこの銀行のものでも良いです)を差し込むと、取引画面が表示されるので、印刷した支払いコードを読み込ませれば、その場で現金で支払うことができます。

現金はできるだけぴったり用意しておいたほうがいいです。50€札を入れると、お釣り不足で利用できないことがあります。
・支払いの際にご自身のNIEを入力する場面があるかもしれません。操作方法がわからない時は銀行のスタッフに聞きにいきましょう。
・支払いコードを発行した当日に支払いを済ませた方がいいかもしれません。筆者は後日支払いに行ったところコードが読み取れず、情報を入力し直しました。

Caixa bankは窓口もATMも支払い不可、SantanderはATM支払い不可、窓口も口座利用者以外は火曜日と木曜日の9時から10時半の間だけしか利用できませんでした。

ですのでスペインで銀行口座を持っていない方は、BBVAのATM支払いが一番便利だと思います!

• 入国後の登録証明書(Empadronamiento)

滞在地域の市役所で取得してください。

• 証明写真(3×4 cm、白背景)

パスポートサイズの白背景の写真を用意してください。

写真機は、大きい駅の中にあることが多いですよ!

申請手続き (Cita当日)

準備ができたら、予約日に指定された警察署へ行き、書類を提出してください。当日は問題がなければ指紋を取って終了です。

終わったら申請受理票(Resguardo)を受け取ってください。この票はカード受取時に必要です。

TIEカードの受け取り

申請から約4~6週間後にカードが準備できる通知が届きます。通知を受け取ったら、再び同じ警察署へ行き、TIEを受け取ります。

筆者の場合は1ヶ月後以降から受け取り可能で、予約は必要ないと言われました!

ここまでがTIEの予約〜受け取りまでの流れです!
がんばってください😊

コメント

タイトルとURLをコピーしました