暖かな風。話し込む島のおばあちゃん。海に沈む夕日。
初めてきたのに、どこか懐かしく切ない気持ちが溢れ出す場所。
今回は韓国最南端の火山島、チェジュ島をご案内します。
基本情報
日本との時差
チェジュ島と日本との時差は0時間。日本からのフライト時間は2〜3時間。
気候
温帯湿潤気候。韓国本土と比べると一年を通して温暖だが、南北で気温差が大きく、冬になると風も強くなる。一日の最高気温は夏場で30度前後、冬場で5度前後。
言語
韓国語。島特有の訛りがあり、標準韓国語よりも語気が強い印象を受ける。英語はあまり通じない。街中の表記も全て韓国語なので、ハングルが読めない人はGoogle翻訳のダウンロードが必須。
ビザ
必要なし。
通貨・物価
通貨:KRW(大韓民国ウォン)。2024年5月現在、1KRW=0.11円。空港で両替することができるが、両替所の営業時間が短く、夕方16時には閉まっているため、日本で替えておいた方が安心。もし空港で両替できなかった場合は、タクシーで市街の両替所へ向かおう。
物価:あまり日本との物価差はない。
治安
良好。夜も安心して歩くことができる。ただし、繁華街などでのスリ、ひったくりには十分注意しよう。
交通手段
バスとタクシー。以前まではバスの本数が少なく不便だとされていたが、近年路線や本数が増加し、観光客も利用しやすくなった。バスを利用する際はあらかじめ路線地図をダウンロードしておくと安心。
また、バスに乗る際はT Moneyカードが便利。チャージ式の交通カードで、韓国のコンビニ「CU」で簡単に購入・チャージができる。
また、地図アプリについてだが、韓国ではGoogle mapではなくCacao map またはNaver mapを利用しよう。Google mapだと経路検索ができなかったり、情報が古いままの時がある。
Naver mapなら日本語・英語対応で、バスの路線図も確認することができる。事前にダウンロードしておくと良い。
プラグ・電圧
韓国のプラグは二つ穴式のCタイプとSEタイプ。変換プラグが必要である。
電圧は220Vで、まれに110Vのところもある。日本の電化製品をそのまま使うことはできないため、海外対応のものを持っていくか、変圧器が必要。
訪問地
ハルラ山(漢拏山)
ハルラ山は、韓国最高峰の休火山で、チェジュ島の中心に位置する。標高は1950メートル。登山路は整備されており、体力さえあれば登山初心者でも楽しんで登ることができる。また、ルートも全部で6ルートあり、片道3.7キロ(霊室登山コース)から、片道9.6キロ(城板岳登山コース)まで距離を選ぶことができる。詳しくはハルラ山ホームページから。*入山時は、事前にホームページから予約登録が必要。
登山経験がほとんどゼロの筆者は、1番初心者向けの霊室(ヨンシル)登山コースを選んだ。コースごとに入山口も異なるが、霊室登山コースは山の西側、霊室探訪路入口から入山する。入り口までは、市内からバスが運行しているため便利だった。
霊室登山コースの魅力は何といっても、急な階段を登り切ったあとに広がる高原だ。2時間ほど続く坂と急勾配な階段は想像していたよりきつく、途中で休憩しながら何とか登りきると、そこには穏やかな高原が見渡す限り広がっていた。涼しい風がそよぎ、花々が揺れて、アゲハ蝶が飛んでいる、、、。山より海派で、山は窮屈だと思っていた筆者にとっては、この景色は衝撃であった。
キンパ休憩。
霊室登山コースは、往復で5時間程度を見込んでおけばよい。ただし、目的地である南壁分岐点がわかりにくいため、通り過ぎてしまわないように注意してほしい。筆者は看板をろくに確かめずにどんどん進み、違うコースに迷い込んでそのまま1時間進みつづけた。
しかし何はともあれ、非常に素敵な体験だった。機会があればぜひまた訪れたい。
すでにゴールは通り過ぎている。
黒豚サムギョプサル。
Shanti Shanti Guest House
今回筆者が宿泊したゲストハウスも、とても居心地の良い場所だったので紹介したい。宿泊したのはチェジュ島北東部にあるShanti Shanti Guest House。男女別のドミトリー式のゲストハウスになっており、値段もお安い。筆者はこのゲストハウスに流れるゆったりとした時間と温かな雰囲気に虜になってしまった。
ゲストハウスに着くと、可愛らしい女性オーナーと猫が暖かく出迎えてくれた。それから、近くの海辺を散策したり、一緒の部屋になった韓国人のお姉さんとお酒を飲んで話したり、オーナー提供の美味しい朝ごはんを食べたりと、実に幸せなひと時を過ごすことができた。まさに満ちたりた気持ちになれる宿だと思う。
チェジュ島の北東部を訪れる際にはぜひ。
キュートで清潔な寝室。
ゲストハウスの憩いの場。
周辺の街並み。
キムニョンビーチ(金寧海水浴場)
チェジュ島といえば、美しい海だ。キムニョンビーチは、ゲストハウス同様島の北東部にある落ち着いた雰囲気のビーチ。風車を背景に、透き通った海を漂える。なんとも和やかな場所である。地元の子連れ家族も多く見かけた。
キムニョンビーチ。
オレンジを使ったジュース。
絶品の鮑粥。
オンポ ピョルジャンガーデン(ONGPO BYEOLJIANG GARDEN)
チェジュ島北西部にあるONGPO BYEOLJIANG GARDEN(옹포 별장가든)は、1945年からある老舗の韓国定食屋さん。たまたまゲストハウスで仲良くなった友達につれて来てもらったのたが、ここの鮑石窯ごはんがほっぺが落ちるほど美味しかった。鮑の石窯ごはんはチェジュ島の伝統料理らしく、そのまま食べたりひつまぶしのようにスープを入れて食べたりと、味の変化も楽しかった。
後から調べてみると、ここは韓国の歴代大統領も訪れている老舗だそう。色々なおかずがついてくるのも嬉しい。チェジュ島の老舗レストランで海の幸を堪能しよう。
ヒョプチェビーチ(狭才海水浴場)
ヒョプチェビーチ。
ヒョプチェビーチは、チェジュ島北西部に位置する白砂のビーチ。人気観光地の一つでありながら、こちらも穏やかで平和な雰囲気で、ゆったりとくつろげる。かなり広く開けたビーチである。
周辺にはご飯屋やカフェもたくさんあり、一日ゆっくりできる。ビーチ目の前のカフェでアイスコーヒーを飲みながら、輝く薄水色の海とそこに浮かぶ笑顔を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまう。
ヤドカリや小魚が泳いでいる。
とうもろこしアイス。
まとめ
心にそよ風が吹き込み、そのあとは暖かな色で満たしてくれる。
何度だって行きたい素敵な島です。
皆さんもぜひ。
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